皆はルイを食っちゃ寝ばかりのニートだというが、ルイ自身は全く気にしていない。なぜなら、彼には自分なりの計画があるからだ。ルイはただ自分の人生を一瞬で変える絶好のチャンスを待っているだけである。 ついにそのチャンスがやってきた。ただの料理道具であると思っていたコールが、実は生命の力を持っている世界樹の種だった。ただの巨大な古鉄の塊だと思っていた祖父から受け継いだ要塞がコールが覚醒すると同時に動き始めた。ルイは本能的に知っていた。コールが黄金の卵を産む鵞鳥であるということを。 小さな平原村に一生住んでいたルイは、その事実を知ると同時に村を離れた。悪党からコールを守るためでもあったが、皆が欲しがる鵞鳥と一緒ならお金持ちになれるかも?と野望を抱いたからである。